アラサー女の東海岸一人暮らし

ワシントンDCに住む女の考えごと

アメリカでの運転は楽しいと言い続けたい

アメリカでの車の運転方法や免許取得道のりについては、既にたくさんの人が語ってるのであらためて書くまでもないんですが、「日本では運転嫌いで殆ど運転しなかった私でも、いまやドライブを超楽しんでいる」ということを、1人でもアメリカでの車の運転に怯えてる人に届けばいいなと思って書きます。

 

まず私のプロフィール
・運転免許は大学生のときにオートマ取得
・それ以来ほとんど運転せず
・人生における運転経験は、実家の車で、30分程度の距離の親戚の家に3~4回往復した程度(=知っている道しか走れない)
・車庫入れができない
縦列駐車もできない
・アメリカでは前任者から引き継いだボロボロのプリウス(10万マイル以上走行)

 

こんな私でも、なんとか運転している日常。最初は車で10分のスーパー行くだけで、パニックになり、半泣きになり、もう二度と運転するまいと思っていたが、アメリカでは大都会でもない限り車がないとQOLが著しく下がるので、仕方なく運転しているうちに運転が楽しくなりました。
今は週末のたびに、飛行機で出かけて現地でレンタカーを借りて、国立公園を巡るというのがなによりの楽しみになっている。

しかし一年弱の間、トラブルも尽きず、バッテリーあがりが4回、タイヤのパンクが1回、スピード違反で路上で警察に捕まったのが1回、カメラでスピード違反取られて罰金払ったのが1回、人の車にぶつけたのが1回、同乗してる友人がレンタカーで人の車に擦ったのが1回、壊れかけてたバンパーが高速走行中にさらに壊れる1回、とトラブルもそれなりに経験してます。どれも経験したくなかった…。が、それでも、運転は超楽しいと言い切れる。どうやって慣れていったかというのを、踏み出そうとしてる誰かの背中を押すために書きます。


まずは座学
地球の歩き方の「アメリカ・ドライブ」には、運転する上で必要な情報が一通り書いてあるので、読んでおいて損はない。(日本のアマゾンからアメリカに届けてもらうのでも4日間くらいで届く。送料は800円くらい)
あとは、自分が初めて運転する前に他人の車やUber、タクシーなどの助手席に乗って、どんな標識があるのか、車がどういう動きをしているのかを観察すると、感覚が掴めて楽になると思う。本で標識をいくら覚えても、道路で立っているのを見てどう行動しなきゃいけないかは身につかないので。日本人的にパッと意味が出てきにくい標識はyield(=譲れ)とdetour(=迂回しろ)かな。あとcrossingは字数の関係上、Xingと書かれる。最初見たときは中国人の名前か何かかと思った。

 

週末午前中が狙い目
アメリカの人は土日の午前中はあんまり活動しない。特に土曜の朝。日曜は教会に行くけど。なので、まずは道路の空いている土曜朝に練習するのがよいと思う。
ナビは私はグーグルマップのアプリで十分事足りる。こちらではwazeというナビアプリもかなり使われている。これは警察の取り締まりとか、危険物の存在とかを教えてくれて便利(アプリを使ってる人が走行しながら入力していくので精度が高い)。


そしてまずは一般道で練習するのがよい。アメリカの高速(フリーウェイ)は名の通り、入場フリーなので入り口が大仰でないのもあり、一般道を走っているつもりがいつのまにか高速を走ってることがある。ので、グーグルマップで「高速道路を使わない」「有料道路を使わない」にチェックを入れて、まずは近場から練習するのがよいと思われる。

 

などと偉そうに書いているが、当初は本当に運転が怖くて仕方がなく、ナビに目をやる(正面から一瞬目をそらす)ことすらできなかった。ので、曲がる交差点や出口の名前ををポストイットに書いてダッシュボードに貼っていた。それを繰り返しているうちに慣れるようになった。ラジオも最初は気が散って流せなかったなー。

ワイパーやライトやらの操作も乗る前にじっくり確認して(日本とは逆で、ワイパーは右!)、何度もイメージトレーニングしとくと慌てないで済む。

 

日本とアメリカのルールの違いで主なものは以下だと思う
・車線(右側走行)
・赤信号でも右折できる(No turn on redと書いてあるときを除く)
・STOPは必ず一時停止。交差点で複数台が止まっているときは、先に交差点に入った車から進む
・線路の前は、止まらない(むしろ加速しないと追突される)
・ルールじゃないけど、日本の車とはウィンカーとワイパーが逆


日本人が一番間違えそうなのは車線だろうか。私は日本ではほとんど運転していなかったので、あまり混乱することはないが、ふとどっちだっけと思う時がある。特に他の車のいないところでは、左に入りそうになってしまう。

今のところ間違えないで済んでいるのは、右翼の友人のおかげである。かなりの右翼思考の持ち主なのだが、ある日彼に「交差点で間違えそうなんだよね」と言った際、「Rightの反対はleftじゃなくてwrongなんだ!だから常にrightを走れ、rightはいつだって正しい」と力説してきたので、謎に納得してしまった。交差点を曲がる時だけ、私も「rightが正しい…」と右翼になっている。

 

また、日本だと線路/踏切の前は一時停止が基本であるが、こちらでは線路の前で止まらない。アメリカの貨物列車は本当に長く、通過するのに20分くらい平気でかかったりする。なので、そんなの待っていられない、とのことで線路を見るなり「やべ!線路だ!ギュン!」みたいな感じで加速する。日本風に停止などしていたら追突されてしまうと思う。鉄道は汽笛を鳴らして走ってくれるのでよほど大音量で音楽でも聞いていない限り、鉄道が近づいているのはわかる。

 

ルールの違い以外に気をつけなければいけないのは、アメリカはとにかく車線が広いということだ。田舎でも、片道5車線など余裕である。
ここで怖いのは、一気に車線変更する輩だ。一番右にいたかと思うと、ズルズルズルと一番左の車線に移ってきたりする。ウィンカーを出さない人も結構多い。怖いのはその際左側を走っているときで、1個右に車線変更しようかななどと思って走っていると、隣の隣の隣の隣の車線から真横に移動してくる。
サイドミラーはあくまで2つ隣くらいの車線しか見えないので、かなり危険だと思うが、しょっちゅう遭遇する。車線の多い道では遠くの車線まで気を配る必要がある。

あとはみんな制限速度の+10マイルくらいは出すので、まじめに速度を守っていると煽られて却って危ない。

 

他の日本との違いは、
・パトカー、救急車、消防車の走ってる量が感覚的に日本の3倍くらいある。ので、運転中もよく遭遇する。勿論道を譲らないといけないので、考えてた通りの車線に入れずイライラすること多し。交差点の三方からそれぞれパトカーがやってきたときはパニックになった。


・動物が多い
住宅街でもシカやリスや野ウサギなどによく遭遇する。リスはたぶん2匹は轢いてしまったと思う。。ごめんなさい。しかし動物に気を取られすぎても危ないので、ある程度冷徹になる必要がある。


・道路がガタガタ
住宅街の道路から、80マイル(120キロ)出すような高速まで、とにかく道路がひび割れだらけでデコボコしている。高速は結構ハンドルを取られることも多い気がする。


・道路がとても暗い
幹線道路でもない限り街灯というものがないので夜になると道が本当に暗い。夜はハイビーム必須。しかし対向車線もハイビームつけっ放しで走っているので、目はめちゃくちゃ疲れる。


・道路の水はけが悪い
驚くことに、車道脇に排水溝みたいなものがない。ので、雨が降ると道路に水がたまり、走るとすんごい水しぶきになる。交差点で曲がるとスプラッシュマウンテンのようだ。そして道路が鏡みたいになってしまい車線が一切見えなくなるので怖い。

 

と、マイナスなイメージばかり書いてしまい、書きたい趣旨から外れはじめた!!!いや、ほんと、アメリカの運転、楽しいです。いいところはこちら。

 

バックでの車庫入れをしなくてよい
アメリカの車庫入れは基本的に頭から突っ込むスタイルだ。ナンバープレートの付ける義務があるのは後ろだけなので、頭を見せている車はむしろナンバープレートを見られたくない(=あやしい)車として見られるらしい。ので車庫入れのできない私でも生活できている。


道路が広い
道路幅は日本と比べてかなり広い。


駐車場が広い
よほどの観光地とか都市部じゃない限り駐車場は有り余っている。ので、駐車下手でも大丈夫!


高速道路が安い
かなり長く走っても数ドル程度。


ガソリンが安い
有り難い。

 

・最大のメリット
車  か  ら  見  ら  れ  る  景  色  が  と  て  も  よ  い。アメリカは本当に雄大。車でしか辿り着けない絶景が、本当にたくさんある。巨大すぎて都市部以外は公共交通機関が発達していないので、車がないと行きたいところには行けないともいうけれど。車で行った国立公園の素晴らしさについてはいつかちゃんと書きます。

 

いかにアメリカで車を運転することがエキサイティングか、車の中から撮った写真でも貼って終わりにします。迷ってる人は、ぜひ一歩を踏み出してほしいです!

 

延々と続くモンタナ州ど田舎の道路

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モンタナ州グレイシャー国立公園のトンネル

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フロリダ州アメリカ最南端のキーウエストまで、海の上を走るセブンマイルブリッジf:id:dcdemorouhi:20171125011049j:image

 

メリーランド州の州立公園の秋

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などなど!!!

 

なお、車を運転するときは、保険に入ることと、日本のJAFにあたるAAAに入るのが必須。バッテリーあがりやパンクなどがあった際、呼ぶときてくれる。私は60ドルくらい払ってAAAのクラシックメンバー(1年で4回まで助けてくれる)になり、何回もお世話になりました。ネットから救助内容を送信できるので、電話苦手でも大丈夫。最終的には来てくれるドライバーと電話はしないとならんが。このへんも地球の歩き方、参照。

パトカーがランプ点灯させて後ろについたら、即路肩に寄せて止まる。スピード違反で止められた時は、警察官による黒人暴行のニュースとか散々見ていたので気が気じゃなかった。とにかく手をハンドルの上に置いて、害意のない様子を見せるに限る。

 

でもとにかく楽しいです、運転。